まず全体像
🗺7時間の全体マップ
長丁場なので、どこで何が話されたかを時系列で。色分けは内容の“濃さ”の目安です。
開幕・雑談・AI業界ゴシップ雑談多め
サッカー観戦(W杯)、ミームコイン相場、コミュニティの内輪もめから、後半は一気に「Anthropic vs OpenAI」「Fable/Opus/Grok」のAIコーディング談義へ。
AIツール談義 → Charles 登場業界話
各種コーディング“ハーネス”やサブスク運用術の濃いオタク話。1:53頃に Charles Hoskinson が登場し、Hoskinson Clinic の移管と今年の重点プロジェクトを語り始める。
🔑 技術のコア:ZK・Second事件・耐量子最重要
Groth16/Gnark/WASM の ZK 復旧アプリ、Second事件、Glacier Drop、Midnight の選択的開示ID、そして Algorand CTO 飛び入りでの耐量子暗号の協業。本スペースの白眉。
🎯 ガバナンス&ビジョン論 → RealFi最重要
Charles の長大なマーケティング=ビジョン論(Jobs / Musk)。その後 Charles 退場、RealFi の詳細、Second被害者への実サポート、ZK×耐量子マイグレーション。
ユニコーン論争 → 映画・文化談義投資→雑談
「企業間の売上循環でユニコーンを作れるか」という金融ガチ議論(=実質は会計操作との指摘)。以降はクローン映画・UFC・歴史(レコンキスタ)などの雑談へ。
歴史・SF談義 → Midnight提携の相談半々
ローマ史・Lex Fridman論などの雑談を挟みつつ、Midnight の提携責任者 Ian Cain の Cosmos 移籍、SpaceX IPO、ユニコーン戦略、アンバサダー活動の実務相談。
実務相談 → 深夜の悪ノリ雑談多め
Treasury提案の送り先、大学サークルのガバナンス活用案などの相談。以降は Elon vs Sam、シードフレーズ管理・マルチチェーン再利用、W杯予想など。
締め雑談
ミームコインのトレード判断、アニメ「コードギアス」解説、内輪ネタで和やかに終了。
技術・戦略パートの結論だけ
3行でいうと(コア部分)
① 技術は「もう出来ている」
Cardano 上で Groth16 証明を検証でき、ブラウザで ZK 証明も生成可能に。Charles 曰く「技術的・開発体験的な問題はもう終わった。残るは“流通(distribution)”の課題」。
② 業界は“統合”フェーズへ
Algorand CTO の Bruno が飛び入り参加し、耐量子暗号(Falcon・格子暗号)での協業を議論。トライバリズム(部族主義)を越えて、チェーン横断で標準を作る流れ。
③ 勝ち筋は「ビジョン」
「me too(うちも高TPS)」では勝てない。Steve Jobs や Elon Musk のように“世界がどう変わるか”という物語で人を惹きつけ、3〜5社のユニコーンを出すのが目標。
誰が話していたか
主な登壇者
Cardano を中心に、他エコシステムのキーパーソンも飛び入りした豪華な回でした。
※ 話者の自動区別(ダイアライゼーション)は行っていないため、発言の帰属は文脈からの推定を含みます。
Topic · Charles の近況(録音 1:53頃〜)
🏥Hoskinson Clinic をMayo系列へ移管
Charles が登場して最初に語ったのは、暗号の話ではなく自身のクリニックの移管という個人的なニュースでした。
何をしていたクリニックか
Charles が父・兄と共にワイオミング州Gilletteで運営。医療としては大成功で 約22,000人を診療し、多くの命を救い、町にとって変革的だった。「Mayo Clinic(米国有数の名門医療機関)より良い MRI を持っていた ── それだけ金をかけた」。
なぜ手放すのか
望む規模で続ける資金繰りの道がなく、実質“慈善事業”のような赤字運営に。家族全員が週100時間労働で疲弊し、「18ヶ月で黒字化できるか」を検討して無理と判断。買収を持ちかけてきた病院グループや PE(プライベートエクイティ=投資ファンド)には、「利益優先で1日30人を看護師任せでさばくような運営にはしたくない」と売却を拒否した。
移管先と今後
最終的に Monument(Mayo Clinic 系列)へ引き継ぎ。この交渉は一筋縄ではいかないタフな駆け引き(Charles の言葉で“素手の殴り合い”=手加減なしのガチ交渉)で、Charles の右腕(chief of staff)である Chris が主導し、相手の CEO と週末に直談判してまとめ上げた。Charles 自身は経営から退き、今後は幹細胞・高圧酸素・老化抑制など次世代医療の研究に専念できると。
続けて Charles は、今年の重点=「big four」を宣言 ── 次のセクションで詳しく見ます。
Topic · Charles の重点(録音 1:55頃〜、随所)
🎯Charles の「ビッグ4」
Charles が今年の重点ベンチャーとして挙げたのが Midnight / Midnight City / RealFi / Pogun の4つ。加えてメタ目標として「Cardano のガバナンスをあるべき所へ」。IO はベンチャースタジオ型へ移行中で、「毎年2〜3個のベンチャーを出したい」「勝ちは多く要らない、3〜5個あれば Cardano は有機的に伸びる」と語りました。
🌙 Midnight
プライバシー特化のパートナーチェーン。独自ブロックチェーン・独自予算を持つ別会社(Cardano の Treasury とは別建て)。中核は選択的開示によるID機能(Charles はこれを“Midnight Passport”と呼称)── 「本人しか署名できない」ことを身元を明かさず後から証明できる仕組み(→Second事件の救済や匿名投票に接続)。Discord に約49,000人。証明系は独自(Gnark ベースではない)。
🌆 Midnight City
Midnight の「ファストフォロー(次に続くもの)」と位置づけられた。
🏦 RealFi
能動的な運用が要らない受動型のイールド商品。利回りの源泉が暗号圏の外にあるマイクロファイナンスで、「ベア相場に強い」「銀行不在層(bank the unbanked)」という差別化。Charles は「絶対的な喜び(absolute joy)」と評し、この日まさに go-to-market 戦略の文書を書いていた、と。→ 詳細はRealFi特集へ。
₿ Pogun (音声では Pogun/Poga と聞こえるが正しくは Pogun)
眠っているビットコインを“働かせる”ためのプロジェクト。世界には約 1.6兆ドルもの BTC が「ただ持っているだけ」で眠っている ── これを中央集権の業者に預けずに、貸して利息を得たり運用したりできるようにするのが狙い(Bitcoin DeFi)。IO が主導し、Omer H 氏がリード。
- なぜ Cardano? Cardano の EUTXO は Bitcoin の仕組み(UTXO)と“親戚”で相性が良いから。
- Midnight を接続してプライバシーも確保。
- 2026年に3段階:Q2 与信(貸借)市場 → Q3 利回りアプリ → Q4 BitVM を使った“信頼を最小化した”Bitcoinブリッジ。
Topic 1 · 本スペースの目玉【特集】
🔐ブラウザで動く ZK「ウォレット所有証明」アプリ
Cardano で初の実用的な ZK(ゼロ知識証明)アプリ。秘密鍵を一切明かさずに、シードフレーズ(24単語)から「このウォレットは自分のものだ」と証明できます。Phil 曰く「僕が知る限り Cardano 上での ZK の初の意味ある実用例。かなり誇りに思っている」。
💥 「SecondFi 事件が生んだアプリ」なの? ── 半分YES、でも大事な補足
引き金(トリガー)は事件:鍵が漏れた資金を今すぐ本人に返す必要があり、「今週これをやらねば」となった直接の理由が Second 事件でした。
でも“本質”は事件より前からの汎用アイデア:Charles 曰く「これは Glacier Drop とは無関係。もっと抽象的な問い ── 24単語からウォレットの導出パスをコントラクト内で復元できるか ── であって、どんな CNT・どんな資産でも使える“証明可能性”の仕組みだ」。
だから応用が“爆誕”:ブリッジ、再利用可能な DeFi、カストディアル・デッドマンスイッチ=相続(使わなくなった/亡くなったら資産がコントラクトに集約され、別のクレデンシャルで引き出す)、任意資産の所有証明、そして耐量子アドレスへの安全な移行まで。事件は“産みの苦しみ”だったが、生まれたのは事件よりずっと大きい“いろんな用途に使える土台技術” ── いわば「災い転じて福となす」というのが実態です。
何をするアプリか
- 目的:秘密鍵が漏洩していても、シードフレーズ(マスター秘密鍵)から所有を証明して資金を取り戻す。
- 仕組み:「マスター秘密鍵を持っていて、それが当該クレデンシャルへ導出される」ことを示すゼロ知識証明を生成。公開鍵も署名も明かさない。
- 状態:すでに pre-prod(テストネット)で公開。資金をロックし、証明を作って請求(claim)まで、自分のPCで一連の流れを試せる。
- 波及効果:オンチェーンで Groth16 検証ができると、ブリッジ設計や再利用可能な DeFi パターンなど応用が一気に広がる ── 「これは小さな話じゃない、莫大なユースケースが開ける」(Charles)。
🧩「オンチェーンで Groth16 検証」ってなぜ嬉しいの?(一般ホルダー向け)
ZK証明は「中身を見せずに“正しい”ことだけを証明する」技術。「オンチェーンで検証できる」とは、その証明の正しさをブロックチェーン(スマートコントラクト)自身がチェックできるという意味です。重い計算はチェーンの外で済ませ、小さな“正しさの証明”だけをチェーンに載せることができます。具体的な嬉しさを2つ:
- 🌉 ブリッジ(別チェーンとの橋渡し)が安全に:「Bitcoin 側で確かにこれが起きた」ことを小さな証明1つで Cardano 側が確認できる。仲介業者を信用しなくてよいので、ハッキングの温床だった従来のブリッジより安全にチェーン同士をつなげる。
- 🧱 DeFi の“部品”を使い回せる:与信・プライバシー・資格確認などの複雑な計算をオフチェーンで行い+証明、チェーンは軽い検証だけ。同じ仕組みをいろんなアプリで再利用できる。
ひと言でいえば ── 「重い処理はチェーンの外、正しさの“証明”だけをチェーンに」。だから安く・速く・安全に、今までできなかったアプリが作れる。これが Charles が「小さな話じゃない」と言った理由です。
なぜ「鍵が漏れても」本人だけが取り戻せるのか(FAQ)
「秘密鍵が漏れたなら、シードフレーズもバレるのでは?」── 多くの人が抱く疑問。答えは No。関係は一方通行だからです。直感は“矢印の向き”が逆になっています。
🌳 鍵は「1本」じゃなく「木」
シードフレーズ(24単語) ← 根っこ=マスター秘密鍵
│ 一方通行の変換(ハッシュ)
▼
アカウント鍵
│
▼
各アドレスの署名鍵 ← 葉っぱ=取引に署名する鍵
│
▼
公開鍵 / アドレス
根→葉は作れる。でも葉→根は戻れない(一方通行)。だから葉の鍵を1本知っても、根っこ(シード)は逆算できません。
🔎 漏れるのは“葉っぱ”の鍵
署名や漏洩で攻撃者に渡るのは、木の一番下の葉っぱの鍵。シードフレーズ自体はチェーン上に一度も現れません(署名にも公開鍵にも含まれない)。だから ──
🍳 たとえ話:レシピ本と料理1皿
シードフレーズ = 秘伝のレシピ本。葉っぱの鍵 = そこから作った料理1皿。料理を1皿食べても、レシピ本全体を逆算で復元することはできません。だからこのアプリは「私はこの鍵を導出できる“根っこのシード”を知っている」ことを、シードを見せずに証明する ── 葉の鍵しか持たない攻撃者にはこの証明が作れず、本人だけが資金を取り戻せるのです。
⚠️ 細かい補足:hardened / soft 派生の弱点(Bruno が触れた話)
鍵導出には hardened(強化)派生 と soft(ソフト)派生 があります。ソフト派生では、ある拡張公開鍵とその子の秘密鍵の両方が揃うと、親の秘密鍵を1段だけ遡れてしまう既知の弱点があります(スペースで Bruno が「hardened/soft の話」に触れていたのはこれ)。ただし、それでもシードそのものまでは到達できません。厳密な安全性は各ウォレット実装の派生方式に依存します。
性能スペック(K21 の場合)
🔑「proving key(証明鍵)」って何? 2GB は何のサイズ?
あなたの秘密鍵(シード)を暗号化したもの…ではありません。 proving key は「この回路の計算をどう証明するか」を記した“公式の部品セット”で、回路から一度だけ生成される公開データです。同じ回路を使う人は全員、同じ約2GBの proving key を使います(人ごとに違うものではありません)。
- なぜ2GBも? 回路が大きいから。K21=約210万個の“制約”からなる大きな回路で、その部品表も巨大になる。
- だから証明づくりは重い:この巨大な部品を使って計算するので、時間もメモリも食う(→デスクトップ4秒/ブラウザ60秒)。
- あなたの秘密(シード)は別物:証明を作るときの入力(witness)として自分のマシンの中だけで使われ、外には一切出ません。proving key に秘密は入っていません。
今回の“凄いところ”=この重い処理をブラウザでやれたこと。2GB をブラウザに載せるのが難題で、そこを解決したのが次の Gnark×WASM問題 です。
K21 ってどういう意味?(K20 との比較)
K は回路の大きさを表す指標で、2ᴷ 個の“制約(constraint)”を意味します(制約=計算の正しさを縛る細かい条件)。K が1増えると回路は約2倍。つまり K21 は K20 の約2倍の大きさです。「何かと比較」というより ── K20 に“下げられる”けれど、あえて K21 にしている、という関係です。
| 項目 | K20(下げた場合) | K21(今回採用) |
|---|---|---|
| 回路サイズ | 2²⁰ ≈ 約105万 制約 | 2²¹ ≈ 約210万 制約(約2倍) |
| 証明する“主張” | クレデンシャル/コインレベルの鍵を知っている(範囲を限定) | マスター秘密鍵そのものを知っている(より強い主張) |
| 安全性の前提 | やや緩め(Thomas Velkopf が「安全」と推奨) | より厳しい=保守的(安全側) |
| 証明の重さ | より軽い・速い | 重い(それでも採用) |
💡 かみ砕くと ── K20 に下げれば軽くできるのに、「より強い=安全側の主張(マスター鍵を知っている)」を証明するために、あえて重い K21 を選んだ、ということ。証明が2倍重くても、セキュリティの余裕を優先した判断です(Charles「あえて K21 で回した」)。
技術スタック
回路・証明ロジック
証明を構成するロジック、制約(constraints)、回路そのものを、Go 言語で記述。フレームワークは Consensys の Gnark(“Snark”のもじり)。これを WASM にコンパイルしてブラウザで動かす。
- コア回路の原型は Charles が Go で執筆
- 証明時間の実用化は Phil が担当
- 方式は Groth16(証明サイズが小さくオンチェーン検証向き)
配信アーキテクチャ(Cloudflare)
各ユーザーが約 2GB の proving key を必要とする。だが多くのブラウザは 2GB をメモリに保持できない。そこで:
- デスクトップ版:インストーラを落とせばローカルで4秒
- ブラウザ版:Cloudflare R2 から 2GB をチャンク分割してストリーミング
- それを 約16個の Web Worker に流し込んで並列処理
🌙 Midnight をやっている人向けメモ
ここで効いてくるのが「大きい proving key × ブラウザの4GBメモリ上限」という、クライアントサイド証明生成に共通する壁です。Midnight もブラウザ側で証明を作る設計なので、この“重い鍵をどうブラウザに載せるか / どう並列化するか”という論点は直接刺さります。
「Gnark ベースではない」= どういう意味? ── ZK 証明を作るには“工具セット(ライブラリ)”が要ります。Gnark はその一つ(Consensys 製・Go 言語)で、今回の復旧アプリはこれで作られている。だから Charles のパッチも「Gnark 用の部品」。一方 Midnight は別の工具セット(独自言語 Compact + 独自の証明システム)を使っています。
🚗 たとえるなら:どちらも「車」だけど、片方はガソリン車(Gnark)、もう片方はディーゼル車(Midnight)。「重い荷物をどう運ぶか」という悩みは同じでも、ガソリン車用のエンジン部品はディーゼル車にそのまま取り付けられない。つまり ── アイデア(4GBをどう回避するか)は参考になる ✅ / でもパッチ自体はそのまま流用できない ❌。Midnight では作り直しが要る、ということです。
❓「4GBの壁」ってつまり何? スマホで証明は作れないの?
「クライアントサイド証明生成」=“あなたの端末(PC・スマホ)自身が”証明を作ること(サーバーに秘密を渡さないのが利点)。ところが ──
- ブラウザ(WASM)は使えるメモリが約4GBまで。そこに約2GBの proving key +計算用の作業領域を載せるとあふれてしまう。これが「4GBの壁」。
- デスクトップアプリなら壁が無いので楽勝(4秒)。難しいのはブラウザで動かすこと。
- スマホは? 一般にPCよりメモリが少なく、最も条件が厳しい。今回の「2GBを分割して16並列で流し込む」工夫はブラウザ向けで、高性能なスマホなら可能性はある一方、非力な端末では厳しいのが実情(スペースでは主に「ブラウザ60秒/デスクトップ4秒」まで言及。スマホ単体の可否は明言なし)。
Midnight も同じ壁に直面します(ブラウザ側で証明を作る設計のため)。ただし証明の“工具”が違う(Halo2 系)ので、今回の Gnark 向けパッチがそのまま効くわけではありません。壁の乗り越え方は各スタックで別途工夫が要る、というのが正確なところです。(Midnight の具体的なブラウザ証明の実装は本スペースでは詳述されておらず、ここは一般的な整理です)
原文メモ(Charles / Phil の説明そのまま)
「A(=K) is 21 now, and it can be 20 if we reduce the security statement from specifically master private key to credential-to-coin-level key, which Thomas Velkopf recommended as a safe security assumption. But I just kept it at K21.」── K を1下げれば軽くなるが、より強い主張(マスター秘密鍵を知っている)を保つため、あえて K21 を採用した、という原文どおりのニュアンスです。
Topic 1-B · あなたが一番気になっているやつ
🧩Gnark × WASM「4GBの壁」問題は解決したのか?
Charles が Gnark 本体に当てた prove-stream vendor patch によって、K21 のブラウザ証明が現実的な時間で回るようになった。この復旧アプリ自体がその実例。
司会「本家ライブラリにコミットして、受け入れられるか試せる?」→ Charles「やってみる(I'll give it a go)」。現時点では自社の vendored patch という位置づけ。
まず超ざっくり:この ZK 証明を作るには大量のメモリが要ります。ところがブラウザ(WASM)で使えるメモリは約4GBが上限。証明器はそれ以上を欲しがるので、そのままではブラウザで動かない ── これが「4GBの壁」。それを“ある分割の工夫”で乗り越えた、という話です。
📏 約32GB 欲しいのに、ブラウザは 4GB しか使えない ── 足りない。だから「そのまま」では動きませんでした。
🛋 たとえ話:大きな家具と狭いドア
巨大な proving key(証明用データ)= 大きな家具、4GBのブラウザ = 狭いドア。家具を丸ごとは通せません。そこで ── 家具を分解して、16人(=16個の Web Worker)で少しずつ運び込む。これが Charles の“ストリームで分割して流し込む”パッチのイメージです。
何が問題だったのか
- 32GB前提の設計 vs. WASMの4GB上限。 元の証明器は 32GB のメモリに証明を書き込む設計だった。ところが WebAssembly(wasm32)は線形メモリが約4GBに制限される。K21 の proving key と MSM/FFT のワーク領域が 4GB に収まらない。
- シャーディングを試みる。 4GB制約に合わせて Web Worker でのシャーディング構成を組んだ。しかし「いくつか問題があるのに気づいた」。
- Gnark 本体にパッチ。 そこで Charles が Gnark(スペースでは “geosnark” と発音)に直接パッチを当て、「こう直せば解決する」という形にした。「解き方を見つけるのに少し時間がかかった ── たぶん土曜の深夜1時半くらいだった」。
- 後で判明したオチ。 実は Gnark の GitHub には、この WASM 問題に長年みんなが苦戦している“メガスレッド”が存在していた。Charles のパッチは、その大きな取り組みが目指していたことを既に実現している高品質な解法だった ── 本人はそれを知らずに、限られた時間の中でただ解いていた。
「知らなかったよ。ただ解かなきゃいけなかったんだ。時間が限られていたから。」 — 司会 と Charles Hoskinson の掛け合い
技術背景メモ(スペース外の一般知識で補足)
Go を WASM ターゲット(GOARCH=wasm)でビルドすると wasm32 になり、線形メモリは 32bit アドレス空間 ── すなわち最大 4GiB に縛られる。2²¹ 規模の Groth16 では、proving key に加えて MSM(多重スカラー倍算)や FFT のための一時バッファが大量に必要で、素直に確保すると 4GB を超えてしまう。これが「ブラウザで大きな回路の証明を作る」際の、Gnark に限らず広く知られたボトルネック。
Charles の prove-stream 系パッチは、この巨大な計算をストリーム的に分割して 4GB 枠に収める発想と読める(+ Web Worker 並列化)。正確な実装差分・数値・PR の可否は、今後の Gnark へのアップストリーム提案と各プロジェクトの公式情報で確認を。
💡 なぜ “これ” が耐量子マイグレーションに効くのか
このアプリの本質は「署名や公開鍵ではなく、シードフレーズから所有を証明する」点。将来、格子暗号などの耐量子アドレスへ移行する局面では、これがそのまま使える ── なぜなら、量子計算機が十分に進めば公開鍵/署名から秘密鍵を割り出せてしまうが、シードフレーズには公開鍵も署名も存在しないため攻撃対象がない。つまり「安全な耐量子移行」の土台になる、というのが Phil の説明でした。
Topic 2 · なぜこの技術が必要だったか
🏭「Second」事件、KYCの有無、そして“難しい方の道”
今回の ZK アプリは、鍵が漏洩した資金を正しい持ち主に返すために生まれました。しかし話は「ハッピーパス」と「アンハッピーパス」に分岐します。
事件の経緯
- 発端:販売元(Attain)が廃業。個人情報が漏れた/従業員が持ち出した可能性があり、償還アカウントを復元しうる at-rest の秘密が攻撃者に使われる懸念が生じた。
- 状況:マルチシグ(複数人がアクセス可能)で管理されていたため、商業的には「償還はまだ完了していない」段階。販売元→本人単独管理ウォレットへの最終段階の移転が残っていた。
- 対応:資金を「別の倉庫(新しい償還先)」へ移し、ユーザーには移動先の変更をお願いした。
- 猶予:一定期間(10年)取りに来なければ取引は無効となり返金される仕組みも用意。
🛋 Charles の「ソファのたとえ」
荷積みドックにソファ(資産)を置いていたら、ドックの鍵が壊れて誰でも入れる状態に。トラックで乗り付けて盗まれる前に、「倉庫Aから倉庫Bへ移して、取りに来る場所を変えてもらう」のが今回の対応。移動は面倒だが、盗まれるよりマシ ── という発想。「10年ですよ。普通のビジネスは30日。それでも“インターネットには勝てない”」。
ハッピーパス と アンハッピーパス
🟢 ハッピーパス
シードフレーズを保持していて、ホワイトハットが資金を復旧できているケース。ZK 復旧アプリで受動的・ノンカストディアルに請求できる。「スマートコントラクトだ。万歳」。
🔴 アンハッピーパス
シードを失った/ブラックハットに取られたケース。所有を証明できないのに、資金は Emurgo かホワイトハットの管理下にある ── 「これは大問題だ」。
“なぜ Charles 自身の Attain 償還では問題が起きなかったのか”(KYCの差)
日本での Attain によるクラウドセールでは全員に KYC を強制していた。パスポート・銀行口座情報・実在の身元があり、約 9,400 人分を MWE / BDO が監査して照合済み。だから「私は◯◯だ」と名乗る人が来ても、KYC プロファイルと突き合わせて本人確認 → 再 KYC → 送金、という手順が踏めた。
ところが今回のウォレット保有者は誰も KYC を通していない。だから「それが本当に本人のウォレットか」を証明できない。しかも当事者は当初この仕組みに同意していなかったため、そもそも法的・ガバナンス的にも難題。「誰が判定者(decider)なのか」「アンハッピーパスの統治構造は何か」が未解決。
規模は「数百万ドル程度」と比較的小さいが、丁寧に第三者を使って処理すると 5〜10 年かかる見込み。「事実上、新しい aid of voucher(償還プログラム)だ」。
🪪 だから“選択的開示ID”(Charles の言う Midnight Passport)
Midnight の選択的開示IDなら「あるアカウントが誰のものか」を今は明かさず、後から証明できる。ウォレットに署名しておけば「これは Phil / Esko のウォレットだ、本人しか署名できない」と言え、後から“自分じゃない”と言い逃れできない性質(否認不可能性 / non-repudiation)を持つ。もし後で鍵が漏れても、後から「確かに自分のだった」と証明できる ── Charles 曰く「これが“Midnight Passport”の数ある応用の一つ」。
🧭 ここ超重要:「別々の2つの解決策」を混同しないで
この事件には性質の違う“2つの技術”が登場します。混ざりやすいので表で整理します。
| ① ZK復旧アプリ Cardano・Gnark製・今すぐ使える | ② 選択的開示ID Midnight・主に将来の予防策 | |
|---|---|---|
| どこで動く | Cardano(Gnark / Groth16) | Midnight(別スタック / Halo2系) |
| 助かるのは | シードを“まだ持っている”人(鍵が漏れても) | 事前に所有証明を登録しておいた人 |
| 今回の事件で | 実際の救済ツールとして稼働中 | 「今後こうならない様に」という発想 |
では“真のアンハッピーパス”(シードも失くした/盗まれた人)は? ── 残念ながら①でも②でも、遡って救うのは難しいのが実情です。だからこそ Charles は「5〜10年かけ、KYC や第三者を使う、新しい voucher(償還プログラム)になる」と言っています。②の“Midnight Passport”は、この痛みを“将来”避けるための布石という位置づけ ── 今回の①(Cardano の ZK アプリ)とは別モノとして理解するのが正確です。
Topic 3 · よくある誤解
❄️Glacier Drop は“受動的プロセス”
宛先は変えられない
Glacier Drop はスマートコントラクトによる自動・受動的な配布。登録した宛先へ1年を通して送られる。「離婚したから宛先を変えて」等には応じられない ── 介入を許せば財団が毎回個別対応することになる。
Night は“無料”だった
誰も対価を払っていないエアドロップ。ICO のような商業取引ではないため、「約束された引き渡し」の期待とは性質が異なる、という整理。配布時の“ふるい分け”は制裁リスト(OFAC=米財務省が指定するテロ・犯罪関連の対象)との一度きりの照合だけ ── ブロックチェーン分析会社 Chainalysis で全体を一度スキャンし、制裁対象アドレスのみ除外。残りは全員が同条件で受け取れた、という意味です(“スイープ”=資金移動ではなく“ふるい分けの一巡”のこと)。
Code is Law
コントラクトに書いてある通りに動く。「受動的な自動プロセスを作っておいて、それが仕様通り動いたことに文句は言えない。ウォレットを失えば請求も失う ── 分散化の避けられない現実」。
Topic 4 · チェーン横断の協業
⚛️耐量子暗号 × Algorand ── Bruno 飛び入り
Algorand Foundation CTO の Bruno Martins(元 IO、2021〜22 頃まで在籍)が飛び入り。格子暗号(lattice)を軸に、エコシステムを越えた共同開発が熱く語られました。「良い IO エンジニアは Algorand へ送る ── John Woods もそうだった」という冗談も。
🔰 3分でわかる「耐量子暗号」と「格子(こうし)」(初見向け)
なぜ今この話? ── 将来量子コンピュータが十分に発達すると、今使っている暗号が破られ、公開されている情報から秘密鍵を計算されてしまう恐れがあります。だから今のうちに「量子でも破れない暗号(=耐量子暗号 / post-quantum)」へ移る準備が要る、という話。
「格子(こうし)暗号」って? ── 格子(lattice)とは、方眼紙のように規則正しく並んだ点の“網の目”のこと。その中で「ある地点にいちばん近い格子点はどれ?」といった問題は、量子コンピュータでも猛烈に解きにくい ── この“解きにくさ”を安全性の土台にするのが格子暗号です。楕円曲線より数学的に“できること”が多い(署名・暗号化・秘密のまま計算 など)のも強み。Falcon はその格子ベースの署名方式(NIST 標準の一つ)。
なぜ Algorand と一緒に? ── 各チェーンがバラバラに自作すると誰かが必ずミスる(暗号や ZK のバグは致命的)。だから皆で一つの高品質な“標準ライブラリ”を作る方が安全で効率的、という発想。部族主義(トライバリズム)を越えた協業です。
Falcon(格子ベース署名)
Algorand は 2022年から State Proofs で Falcon を使用。今後はネイティブアカウントも Falcon 署名で認可。
- アカウントモデルなので Falcon-1024 を使用
- UTXO 側は半分サイズの Falcon-512 が効率的かも、と Bruno が提案
なぜ格子なのか
ハッシュベース(例:SPHINCS)は代数的性質に乏しく、しきい値署名などに巨大な仕掛けが要る。格子は楕円曲線より代数的に豊かで、準同型暗号・MPC・しきい値署名まで“万能”に扱える。
クリプト・アジリティ
どのスキームが将来生き残るか不明 ── 量子耐性はあっても古典的に脆いこともある。だから crypto agility(暗号の差し替え可能性)を性質として持たせる。TLS のハイブリッド署名と同じ発想。
共同開発したい“スタック”
- 耐量子 VRF:Silvio Micali が VRF+暗号くじ(cryptographic sortition)の originator。その耐量子版を共同で。Chris が来年初頭に論文を出すかも。
- 格子ベース folding:Dan Boneh と Microsoft Research(Srinath)の論文をベースに、IO はtensor CCS + CUDAで GPU 最適化した超高速 folding を実現しつつある。
- proof embedding(外側証明):アウター証明を Falcon で埋め込む案。Dan Boneh は格子証明サイズがあと半分〜1/4になる余地を見ており、10〜20KB の証明も視野。
- 形式検証:Rust リファレンス実装+ Agda / Lean のブループリントで、複数機関共同の“正典ライブラリ”に。F* で TLS を検証した Everest プロジェクトの知見を活用。
- 基盤:Linux Foundation の Nightstream で latticefold を Rust 実装済み。Stanford なども巻き込むコンソーシアム型。module SIS 等の数学問題の形式化も検討。
鍵導出(HDウォレット)という難題と、FHE の夢
格子暗号は Shor 耐性がある反面、従来の hardened / soft 鍵導出(24単語からの派生)が非自明。どのスキームが勝つか未確定なので、まずはスキーム非依存(agnostic)な導出やハードウェアウォレット標準を、チェーン横断で揃えたい ── 相互運用性のため、各社が勝手に標準を出す前に足並みを揃える方針(Algorand はネイティブ Falcon アカウントを出す一方、HW ウォレットは他と揃うまで待つ)。
さらに先の夢として FHE(完全準同型暗号)。オンチェーンの“鍵生成ボックス”を FHE で作れば、ブロックチェーン自身が秘密鍵を保持できる(公開だが秘密のまま)。復号せずに署名や鍵ローテーションが可能になり、HDウォレットや復元フレーズへの依存を根本解決しうる。トレジャリーが第三者資産(BTC等)を保持する構想とも接続。ただし OpenFHE を検討した結果、実用化にはあと約1000倍の計算削減が必要、との見立て。
Topic 5 · 投資戦略
🚀Orion Fund と「3〜5社のユニコーン」
Draper 系の Orion Fund の申請がこの日締切に。Cardano の“ベンチャー構築の中心地”になり得る、という議論。Orion Fund / Comeda Labs(ベンチャースタジオ)/ Draper Dragon / Draper University が一つの宇宙を作り、大きな外部資金の呼び込みを狙う。
🔰 そもそも Orion Fund って何?(初見向け・公式情報で確認)
ひと言でいうと ── Cardano のトレジャリー(国庫)のお金を元手に、Cardano 上のスタートアップへ投資・育成する公式ファンド。2026年4月に発表され、コミュニティ投票で承認されました。
| 誰が仕切る? | Draper Dragon(シリコンバレーの著名VC、Tim Draper らが2006年設立)が運用。Cardano Foundation は“事務局・管理役”のみで投資判断はしない。 |
| お金の出どころ | 大半が Cardano トレジャリー(目標 $80M のうち約 $75M)。残り約 $5M が外部の出資者。 |
| 何に投資? | 実世界資産(RWA)のトークン化や機関投資家向けDeFiなど。直接投資+ベンチャースタジオ(育成支援)+教育(ハッカソン/アクセラレータ)。 |
| 解決したい課題 | 「Cardano には成功例がない」という評判=“流通(distribution)”の問題を、資金と育成で覆すこと。目標は Cardano の TVL を $3B超へ。 |
| お金は戻る? | 「Arouet Holdings」という受け皿を通じ、成果がトレジャリーへ還元される設計。 |
「Y Combinator みたい?」 ── 近い部分もあります。Draper 陣営には育成拠点(Comeda Labs)、展開ファンド(Draper Dragon)、そしてYC のようなアクセラレータ/ハッカソン(Draper University)が揃います。ただし本体は“VCファンド+育成”で、YC のような定型の短期アクセラレータ一本ではなく、より投資寄りの座組みです。
※ スペースでは「約50億ドルの外部LP」という大きな数字も語られましたが、これは将来の外部資金の呼び込み“目標”で、初期ファンド自体は約$80M(うち$5Mが外部LP)。ここでの「LP=Limited Partner=ファンドの出資者」で、DeFi の LP(流動性提供)とは別の意味です。
アンカー投資を作る
新ファンドは「何のファンドか」を示すアンカー案件が要る。Cardano に philosophical / ブランド的に固定された案件(容易に multi-chain へ逃げない)が理想。「起きたら 90% のアプリが別チェーンへ移っていた、が最悪」。
候補となる“物語”
RealFi(マイクロファイナンス/ベア相場向き)Pogun(Bitcoin DeFi)Midnight ── 戦略・チーム・耐える経済環境が異なる、差別化された勝ち筋を3〜5個。各社が10億ドル規模に到達すれば汚名を返上できる。
拠点(footprint)戦略
アルゼンチンのオフィスが大成功。Circle(Jeremy Elari)との接点も生まれ、20以上のイベントを開催。同様の拠点を Miami / Austin / NY / シリコンバレーに作り、ハッカソン・EIR・ショーケースの常設拠点に。
🦣 余談:Charles の VC「C Fund」の最大リターンは仮想通貨じゃなかった
C Fund の最大の投資先は Colossal ── ウーリーマンモスを復活させようとし、ダイアウルフも復活させたバイオ企業。低いバリュエーションで入り、いまや120億ドルの評価。「アンカー投資は Cardano 関連であってほしい。哲学的・ブランド的に Cardano から離れられない理由を持つ案件を」。
Topic · リスナー発の激論(録音 4:00〜/5:30〜)
🦄「ユニコーン強化ループ」論争
Charles の「3〜5社のユニコーンが必要」を受け、あるリスナー(通称 Futurist)が“企業間で売上を計上し合ってユニコーンを作る”案を熱弁。これに金融のプロが「それは実質詐欺だ」と反論する、本スペース屈指のガチ議論でした。
提案:強化エコシステムループ
OpenAI・Microsoft・Amazon が互いに巨額契約を結ぶ“ミーム”を例に、持株会社を4〜5社作り、年 $20〜30M の売上を相互に回す。粗利5〜10%でも「30〜50倍のバリュエーション」で $1〜1.5B のユニコーンが“数字上”作れる、と。Colossal × Midnight 経由の売上交換案も。
反論:それは Enron 型の会計操作
元投資銀行家が「公然のカバルなら刑務所行き。$20M in / $20M out なら EBITDA はゼロ。売上前倒し計上は必ずいつか巻き戻る」と警告。ただし「SaaS 業界やトークンの emission は長年これで自らを支えてきた」とも。Chamath の“SaaSのウロボロス”も引用。
派生して SpaceX の IPO(96%ロックアップ、直後時価総額 約$2T)、決済会社の買収戦略、TRM Labs 等のオンチェーン分析ビジネス、宇宙採掘ファンド「M31」まで話が広がりました。あるリスナーは「Jobs も Musk も SpaceX 以外は B2C。今の消費者は説得が難しいので、勝負はB2B/エンタープライズの相互強化ループになる」と主張し、次回 Charles 本人に問いたいと締めています。
🤖「AIトップ企業も同じことしてない?」── まさにその通り
鋭い指摘で、Futurist 本人もOpenAI / Microsoft / Amazon の巨額契約を“お手本”に挙げています。実際いま、NVIDIA が OpenAI に出資 → OpenAI がその資金で NVIDIA の GPU を買う、Microsoft・Oracle・AMD との大型契約…といった“お金がぐるぐる回る取引(circular / round-trip deals)”が報じられ、「AIバブル」批判の中心論点になっています。まさに「片方の売上が、もう片方の売上になる」構図です。
ではプロは何を問題視したのか? ── 分かれ目は「本当の中身(実体)があるか」。実際に製品や価値がやり取りされていれば正当な商取引(Charles の Samsung↔Apple の例=訴訟し合いながらメモリは供給し合う)。でも中身のないお金の循環だけなら、EBITDA はゼロで、いつか必ず巻き戻る(unwind)= Enron 型の粉飾に近づく。AI大手の取引も「実需か、優良に見せる会計操作か」でまさに賛否が割れています。
Topic 6 · 白熱した本論
💡「マーケティング」の正体は“ビジョン”
「もっとマーケティングを」というコミュニティの声(Alpha 氏)に対する、Charles の長い回答。
STEP 1 ── ゆさぶり:「どっちが大事?」と問い返す(=わざと答えを出さない)
TVL ⇄ ブロックあたりTX数
どちらを重視するかで戦略が変わる。
dApp の数 ⇄ 上位5 dApp の価値
量か、質か。
ノード数(分散度) ⇄ TPS
分散性か、性能か。
1コードベースに10社 ⇄ 3コードベースを3社
統合された多様性か、実装の多様性か(Haskell/Go/Rust ノード)。
👉 だからこそ Charles の“答え”はこう:これらの論点はどれも「正当な意見の相違」がある。「マーケティングを」と言う人は、実は自分の頭の中の“特定の答え”を誰かに拡散してほしいだけのことが多い。だからまず governance で“核となる KPI と5年後のゴール”をコミュニティ合意する ── それが効果的なマーケティングの前提だ、と。
STEP 2 ── なぜ“ビジョン”なのか(結論を支える4つの柱)
上の結論「マーケティング=ビジョン」を、Charles は次の4点で裏づけます(=“なぜ宣伝より先にビジョンなのか”の理由):
- ① 終わりから始める(start with the end in mind):3年後に大型ラウンドを閉じた前提で、逆算してマイルストーンと KPI を並べる。→ つまり“ゴール(ビジョン)”が先。
- ② me too では負ける:「うちも高TPS/スマコン対応」は差別化にならず価格の底辺競争に(SUI が Solana より速く優秀でも採用で勝てない例)。→ だから“違うビジョン”が要る。
- ③ ビジョンが実行者を引き寄せる:「execution は vision の下流。優れた実行者はいつでも雇える。稀なのは、心から参加したくなるビジョンの方だ」。→ ビジョンがあれば人も集まる。
- ④ 原点回帰:Cardano を「ただの通貨」以上のアイデンティティ・運動に。10年で築いた legacy・分散ガバナンス・EUTXO・Ouroboros は買えないし複製できない。→ これこそ語るべきビジョンの核。
🍎 Steve Jobs が1997年にやった3つのこと
① 旧 Mac を Stanford 博物館へ寄贈し「過去中毒」を断つ / ② 全社を iMac に集中 / ③ “Here's to the Crazy Ones” 広告でコンピュータを“コモディティ”から“ライフスタイル製品”へ。ロゴ一つで 20〜30% 高く売れる利益構造を作り、iPod へ再投資 → 数兆ドル企業に。「Cardano も同じ転換が要る」。
🚀 Elon Musk と SpaceX ── 「ビジョンの人」
Boeing が 30万ドル+福利厚生を提示しても、エンジニアは年4.2万ドル・福利厚生なしの SpaceX を選んだ ── 「火星に行くチームの一員になりたかった」から。Musk が勝ち続けるのは、彼が“ビジョンの人”で、実行は Gwynne Shotwell らに任せているから。「Cardano も、勝てば人類にとって良いことが起きる、というビジョンで戦うべき」。
🤖 「Anthropic vs OpenAI」のたとえ(Charles談)
Charles は「原則ベースのアプローチ」の例として、Anthropic を挙げました ── 「最初から AI 構築の厳格な哲学を持ち、それに従った。OpenAI や他社が“弾むボール”を追う中、Anthropic は淡々とミッションを追い、リリースごとに追い上げ、ついに10倍の規模の相手を凌駕した。彼らは AI 憲法(constitution)を作った ── 我々も憲法を持っている。そこに重なりがある」。
Topic · 注目アプリ【特集】(録音 3:40頃 / 3:52〜3:59)
🏦RealFi 特集 ── 「DeFi の ETF版」を徹底解説
Phil が「今いちばん楽しみ」と語り、Charles も「絶対的な喜び」と評したアプリ。能動的なポジション管理が要らない、受動型の金融ヴィークルです。要点をかなり詳しく分解します。
① そもそも何が問題だったのか(従来のCardano DeFi)
Phil の説明を噛み砕くと ── いまの DeFi で利回りを得ようとすると、こういう手間がかかります:
- 2つのトークンを用意:例えば ADA と “Foo トークン” を用意してペアにする。
- LP トークンを作る:両者を DEX に預けて流動性提供 → LP トークンを得る。
- ステーキング/ファーミング:その LP トークンを別のコントラクトに預け、farming トークンで報酬を得る。
- ⚠️ ここで Impermanent Loss(非永続損失):2資産の価格が乖離すると損失が出る。「“非永続”と呼ぶのは意味論上まだ確定していないだけで、実際はれっきとした永続的な“本物の損失”」(Phil)。
- 常時メンテが必要:チャートを監視し、リバランスし、出来高に応じてプール間で流動性を移し続ける。
📉 Impermanent Loss(非永続損失)を、数字で分かるように
ひと言でいうと ── 流動性提供(LP)をしていると、値上がりした資産の“うまみ”を取りこぼす現象です。プールは「2つの資産の比率を自動で一定に保つ」ため、値上がりした方を勝手に売り、値下がりした方を勝手に買い増してしまう。結果、ただ持っていた場合より価値が目減りします。
具体例:$1 の ADA と $1 の FOO を1個ずつ、計 $2 ぶんプールに預けたとします。その後 FOO の価格が2倍に:
| もし… | そのまま持っていたら | プールに預けていたら |
|---|---|---|
| 手元の価値 | $3.00 | 約 $2.83 |
| 差 | ―(基準) | 約 −$0.17(約 −5.7%) |
この −$0.17 が Impermanent Loss。プールが「値上がりした FOO を自動で売ってしまった」ため、まるまる持っていた人に負けるのです。
② RealFi の答え =「DeFi の ETF」
今の DeFi の“メタ”
Phil 曰く「モダンなメタはもはや Uniswap でのデイトレじゃない。資金の99%は低リスク・長期のイールド」。Morpho Vault、Ethena、Aave、Curve/Uniswap の stableswap プールに“置いておく”のが主流。
ETF のアナロジー
「大半の人は株を能動的にデイトレせず、能動運用を代行してくれる ETF を買う。RealFi はそのDeFi 版 ETFだ」。Ethereum で成功した Ethena の Cardano 版というイメージ。
“家族に勧められる”設計
「清算の心配も、ポジション補強も、チャート監視も要らない。これは Vault で、運用は代行される。うまくいけば長期で受動的に利回りが積み上がる ── 友人や家族に勧められる本物の金融ヴィークルだ」(Phil)。
③ どう運用されるのか(中身)
「AI エージェントが運用するの?」という質問に対し、Phil は2つの許可リスト(allow list)で運用されると回答しました。
🔗 オンチェーンの許可リスト戦略
Alchemix / Morpho / USDC / T-bill(米短期国債)のイールド共有など、あらかじめ許可された DeFi 戦略のリスト。
🏛 オフチェーンの private credit
プライベートクレジット市場など、暗号圏の外の投資。RealFi の運用チームがこの2つを組み合わせて管理する。
④ Charles から見た RealFi の“物語”
Charles は投資ナラティブとして RealFi をこう位置づけます ── 利回りの源泉が暗号資産の外にあるマイクロファイナンスのプレイで、「だからベア相場でも機能する良い商品」「銀行不在層(the unbanked)への銀行というレンズを持ち、他の何とも違う手触りがある」。3〜5社のユニコーン候補の一つとして期待を寄せています。
Topic 8 · 統治の設計
🏛ガバナンスと“executive function(執行機能)”
時間軸を分ける
Orion のような3〜5年案件と、Token2049 のような数ヶ月先のイベントが同じ意思決定空間に混ざっている。長期(研究・VC)と近期(実行)を分離すべき。研究や耐量子の成果は 2030 年頃に実る。
寡頭制のリスク
今のような“ゆるく連携しただけ”の運営は抜け道を突かれやすい。少数が水面下で影響力を持てば「気に入らないと二度と資金が付かない」状態に。明示的な執行機能で民主的な同意を入れ、一部の人が牛耳る状態(寡頭制)を避ける。
匿名投票の導入
報復を恐れて投票を控える/自己利益でしか動かない(quid pro quo)問題へ、Midnight による private voting(匿名投票)を検討。Catalyst の一部を Midnight へ移す構想も。
「会話の場を X から移す」構想
グランドスタンディング(パフォーマンス的な主張合戦)になると会話は自己破壊する ── レイジベイトを煽るプラットフォームは合意形成に不利。そこで ADA 保有者だけが入れる Cardano 専用チャンネルへ議論を移す案。Midnight の Discord には 49,000人がおり、Guild.xyz や collab.land 相当のツールを内製して、3〜6ヶ月で走り出したい考え。
なお Emurgo の“離脱”をめぐる翻訳差も話題に。英語では「ペンタッドから離れる」だが、日本語では「Cardano 創設エンティティであることから退く」と表現された、という指摘(※スペース内での言及であり、公式見解は各社の一次情報を確認)。IO 自身もベンチャースタジオ型へ移行中で、Haskell ノードは来年別の担い手へスピンアウト予定。
Topic · 深掘り(録音 2:15頃 / 3:05頃 ほか随所)
🌙Midnight 深掘り ── 「選択的開示」という新しいID
Charles が「ビッグ4」の筆頭に挙げた Midnight。スペースで語られた要点を、技術の中身に踏み込んで整理します。まず土台として、Midnight は プライバシー特化のパートナーチェーンで、独自ブロックチェーン・独自予算を持つ別会社(Cardano の Treasury とは別建て)です。
中核=選択的開示によるID(Charles の言う“Midnight Passport”)
※「Midnight Passport」は Charles がスペースで使った呼称で、公式の製品名としては確認できていません。ただし下記の選択的開示によるID機能そのものは Midnight に実在します(→末尾の追記)。
何ができるのか
「あるアカウントが誰のものか」を検証しつつ、身元は後日まで明かさない。ウォレットに署名しておけば「これは Phil / Esco のウォレットで、本人しか署名できない」と言え、後から「確かに自分のだった」と証明できる。
“言い逃れできない”性質(否認不可能性 / non-repudiation)
署名は本人にしか作れず、後から「自分じゃない」と否定もできない。だからウォレットが漏れた後でも「これは元々自分のものだった」と証明できる。
KYC の“公平な妥協”
Charles「実在の人々が KYC を求める価値は分かる。だがリスクがベネフィットを上回る。だから別の ID プリミティブ ── 選択的開示(selective disclosure) ── が要る。それが公平な妥協だ」。
🍺 「選択的開示」をひと言でいうと
お店で年齢確認されるとき、「20歳以上である」ことだけを示し、名前・生年月日・住所は見せない ── これが選択的開示です。Midnight の選択的開示IDは「必要な事実だけを証明し、それ以外の身元情報は伏せる」ことを暗号的に実現する仕組み、というイメージです。
使いどころ(このスペースで挙がった応用)
- Second事件の救済:鍵が漏れていても、後から本人だと証明して資金を取り戻す(→Second事件)。
- 安全な耐量子マイグレーション:署名・公開鍵に頼らずに所有を示せるため、耐量子アドレスへの移行に使える(→Gnark×WASM末尾の解説)。
- 匿名投票:ガバナンスで報復を恐れず投票できるようにする(下記)。
匿名投票とガバナンス
Charles は、報復やいじめを恐れると人は「投票をやめる/自己利益のときだけ動く」ようになり、19世紀アメリカの Tammany Hall 型の見返り(quid pro quo)投票が生じると指摘。対策として Catalyst の一部を Midnight へ載せ、匿名投票を導入する構想が語られました。
コミュニティとツール
49,000人の Discord
Midnight の Discord には約49,000人。多くのツールを内製済みで、Ethereum 圏の Guild.xyz / collab.land 相当と比較しながら、3〜6ヶ月で導入したい考え。
ADA保有者限定チャンネル構想
X のような公開の場は“見せ場作り”で自己破壊的になる、として ADA 保有を証明した人だけが入れる Cardano 専用チャンネルへ議論を移す構想。その基盤としても Midnight のツールが想定されている(→ガバナンス)。
なお “Midnight Passport”という製品名は公式では確認できず、Charles がスペースで用いた呼称です(機能=選択的開示によるIDそのものは実在)。プライバシー特化チェーンには、選択的開示という強みの反面 規制当局の視線という固有の逆風もあります。最新・正確な仕様は midnight.network / docs.midnight.network をご確認ください。
Topic · 実務相談(録音 5:00〜6:00)
🌙Midnight の提携・予算・アンバサダー活動
後半では、Midnight まわりの組織・提携の実務についてコミュニティからの質問が相次ぎました。
Ian Cain が Cosmos へ移籍
Midnight の提携責任者だった Ian Cain が 100以上のパートナーを貢献した後、予算の都合で Cosmos の提携責任者へ移籍。「good dude で非常に有能。Midnight が新しすぎて今の予算から外れただけかも」との評。競合先への移籍と NDA/非競合の扱いが話題に。
Midnight の予算は別建て
Midnight は独自ブロックチェーン・独自予算を持つ別会社で、Cardano の Treasury 引き出しプロセスとは別 ── founding entities が人を雇う構造、と整理された。
アンバサダー活動の生々しい実態
あるリスナーは「LinkedIn の1.2万コネクションで100人以上にアウトリーチし、Ascot に $200M を Midnight へ入れさせたい」と。日本でのブランディング研修に触れる場面も。多くの活動が無償(volunteerism)で回っている実態も語られました。
Topic · 実は最大級のボリューム(録音 0:00〜1:00 / 5:00〜6:00 ほか)
🤖AI業界の裏話 ── Anthropic vs OpenAI
Cardano のスペースですが、実はAIコーディングツールと各社モデルの生々しい評価が長時間を占めました。登壇者の実感ベースの“現場の声”として、要点をまとめます(あくまで個人の主観・噂話であり、正確性は保証されません)。
モデル評(登壇者の主観)
- Anthropic は compute 制約で苦しんでいるという見立て(Dario の公言を引用)。「Fable(高性能モデル)を守るため Opus を出す」等の噂話。
- 「Grok 4.5 が Opus 4.8 より良く、しかも桁違いに安い」との声。「モデルで負けたら終わり」。
- 「GPT の最新版は intellectual maturity が高く、sycophant(おべっか)でない」。ただし「プログラミングは依然 Claude を信頼」との評も。
- Anthropic の AI 憲法(constitution)や原則主義は Charles が別文脈で好意的に引用(→ビジョン論参照)。
コーディング“ハーネス”文化
- Claude Code / Codex に加え、Open Code, Slate, Hermes, Conductor, Droid, Charm など多数のツールを列挙。
- Cursor が「compute を持たずに RL 済みの安価モデル(Composer)を作った」ことへの称賛。
- サブスクのクレジットを使い切るテク(期限直前に長時間タスクを走らせる等)まで赤裸々に。「1日で数万ドル相当の compute を消費した」との主張も。
- 「ハーネスより効くのは、“やろうとしていることを実際に理解すること”」という冷静なオチ。
🪞 このページを作った私(Claude)からの注記
この AI 業界トークは、登壇者たちのその日の主観・噂・冗談を多分に含みます(モデルの優劣、料金、各社の内情など)。時期や個人の使い方に強く依存する話であり、事実として鵜呑みにしないでください。正確な各モデルの仕様・料金は各社の公式情報をご確認を。ここでは「スペースでこういう話題が盛り上がっていた」という記録として掲載しています。
Topic · 実用ネタ(録音 6:00〜6:40)
🔧雑談から拾える“ウォレット実用Tips”
深夜の雑談に紛れて、実は役に立つ知識もいくつか。登壇者の経験談ベースなので、実行は自己責任・裏取りの上で。
同じシードは多くのチェーンで再利用できる
大半のウォレットが同じ標準(BIP-39/32・2048語リスト)を実装しているため、同じシードフレーズを別チェーンでもインポートできることが多い。「1チェーンに5個もウォレットを作っていたが、実は合計5個で足りたはず」。
唯一のリスクは“悪意あるウォレットアプリ”
既存シードを新チェーンのウォレットに入れる際の危険は、そのチェーンが推奨する新規ウォレットソフトが実はシードを盗むケース。ソフトの出所確認が肝心。
資産は“1つのカゴ”に入れない
統合(consolidation)したい気持ちはあるが「全部を1つに入れるのは怖い」。用途別に最低3〜5個(例:保管用/トレード用)に分けるのが妥当、という現実的な落としどころ。
Git を知らない人の“履歴管理”
「変更を時刻付きフォルダで全部保存」する初心者に対し、登壇者はGoogle Docs/Sheets の編集履歴を Git 代わりにした実例を紹介(在庫の異常値を履歴から遡って修正)。シードのメモは “日本に置いてきた” という無防備な告白も…(=管理は真似しないこと)。
Topic · その他の名場面
🎬スペースで起きたこと(ダイジェスト)
😢 ハッキング被害の相談
2017年から信じてきたリスナーが「今日30万 ADA 超が抜かれた、最悪の日だった」と告白。登壇者は「まずスペースで助けを求めるな(詐欺師が寄ってくる)、公式アプリ経由で DM を」と対応。「Second 事件の影響なら補償対象。フィッシング等の別要因なら補償は極めて困難」と率直に線引き。
🤝 “業界は統合フェーズ”というムード
Algorand の Bruno、CF の Alex らが同席し、ホストは繰り返し「トライバリズムを越えた協業こそ価値」と強調。「同じ North Star さえ共有できれば、細かな意見の相違は区画化(compartmentalize)できる」。
🌐 Cloudflare の使いどころ
「Vercel? いや Cloudflare R2 を使った」── proving artifacts の配信に R2 を採用し、2GB を細切れにして 16 の Web Worker へストリーミングする実装が語られた(まさに本ページと同じ Cloudflare 上で公開)。
🏛 Treasury提案「どこに送れば?」
「10万 ADA の Treasury 引き出しの申請プロセスは分かるが、誰に送ればいいか分からない」という切実な声。「Eva / John が提案を見ている」「CF へは X より LinkedIn/メールが有効」といった実務的な助言が飛び交った。
🎓 大学サークルをガバナンスのユースケースに
米国のfraternity/sorority が今も Excel で投票・出席管理している点に着目し、Cardano のガバナンス/投票の応用先にできないかという提案。「まず彼らが本当に使うか=PMFを確かめよ」と釘。
🌌 セレブ提携への懐疑
過去のブルランで有名人を巻き込んだが「彼らは小切手を回収しに来ただけ」。「大金と結びついた瞬間、こちらに売り浴びせてくる」として、安易なセレブ起用に否定的な声。
😈 荒らしアカウントのBAN
「Satoshi's bride / Ocean Bride」等の複数アルト垢がステージに紛れ込みBAN。「12個以上のアカウントを回す人物」への警戒が語られた。
⚽📺 W杯・映画・歴史 雑談
W杯(スペインがフランスに勝利、Messi ネタ)、クローン映画論、UFC、さらにはレコンキスタやローマ帝国史の本格講義、アニメ「コードギアス」解説まで ── 7時間ならではの脱線も満載。
補足
📖用語ミニ辞典
Groth16
非常に小さいサイズで検証できる ZK-SNARK 方式。オンチェーン検証に向く。
Gnark
Consensys 製の Go 言語 ZK フレームワーク(“Snark”のもじり)。今回の回路はこれで記述し WASM 化。
K21 / K20
回路の制約規模(2ᴷ)。K を下げるほど証明は軽くなるがセキュリティ前提が変わる。
proving key
証明生成に使う鍵。今回は約2GBと巨大で、ブラウザのメモリを圧迫する。
WASM 4GB 上限
wasm32 の線形メモリは最大4GiB。大きな回路の証明生成のボトルネック。
Web Worker
ブラウザで並列処理を行う仕組み。今回は約16個で証明を分散処理。
Cloudflare R2
egress 無料のオブジェクトストレージ。巨大 proving key の配信に使用。
格子暗号(Lattice)
量子計算機にも耐性がある暗号の一群。Falcon はその署名方式。
Falcon-512 / 1024
NIST 標準の格子ベース署名。512 は軽量で UTXO 向き。
folding / latticefold
証明を畳み込んで効率化する手法。IO は tensor CCS+CUDA で GPU 最適化。
FHE(完全準同型暗号)
暗号化したまま計算できる技術。「チェーンが鍵を持つ」構想の核。
VRF
検証可能なランダム関数。合意形成に使う。耐量子版を共同開発する構想。
Midnight / 選択的開示ID
プライバシー特化のパートナーチェーン。選択的開示で ID を後から証明(Charles はこの機能を“Midnight Passport”と呼称)。
non-repudiation
否認不可能性。「本人しか署名できなかった」と後から証明できる性質。
Impermanent Loss
2資産の価格乖離で LP に生じる損失。RealFi はこれを回避。
mercenary liquidity
より良い利率へ即移動する“傭兵”資金。買った TVL は数十分で逃げる。
Pentad(ペンタッド)
Cardano を支える主要5エンティティの体制を指す言い方。
EIR
Entrepreneur in Residence。拠点に常駐する起業家。
BIP-39 / BIP-32
シードフレーズ(24単語)と鍵導出の標準。多くのチェーンが共通実装。
Pogun
眠っているBTCを運用可能にする Bitcoin DeFi プロジェクト。EUTXO+Midnight を活用(音声の“Pogan”は誤り)。
Leios(Leos)
Cardano のスケーリング次世代技術。Musashi テストネットが稼働。
ハーネス(harness)
AIコーディングでサブエージェント等を束ねる実行環境。Open Code / Slate 等。
Fable / Opus / Grok
スペースで評価が飛び交った各社のAIモデル群(※主観的な噂話)。
EBITDA
利払い・税・償却前利益。売上を相互計上してもここがゼロなら実体はないという指摘に登場。
一次情報
📄元の書き起こし(7時間フル版)
このまとめは、元となった 約7時間13分 の X スペース音声(タイトル:Game Time 🫶🏽 (Unification station))を AI(Whisper large-v3-turbo)で自動文字起こしした全文(約65,000語)をもとに、第三者が再構成した非公式のものです。「自分でAIに投げて要約したい」「一次情報を確認したい」方向けに、全文を表示・コピー・ダウンロードできるようにしました。
⚠️ 自動文字起こしのため、聞き取りの誤り・固有名詞の綴りの揺れ・話者の取り違えを含みます。話者の区別(ダイアライゼーション)は行っていません。要約ページで扱っている暗号技術の議論は、この録音の 約2:00:00 以降に登場します(前半は歓談やその他の話題)。
🔗 元音声:x.com/i/spaces/1rGmqqEAmZqGy ── X スペースの録音は一定期間で視聴できなくなることがあります。だからこそ、この全文書き起こし(下記)を残してあります。
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「全文を表示」を開くと、ここに書き起こしが読み込まれます…